不動産管理に関する法律

不動産衛生関連法

建築物衛生法

概要

通称ビル管法と呼ばれ、建築物における衛生的環境確保に関する法律の略です。

特定建築物の空気・水・排水・清掃・消毒等の管理基準や、衛生管理体制を規定した法律です。

法律の対象となる特定建築物は、以下の2種類です。

  1. 建築基準法の対象となる建物
  2. 特定用途の建物で、延べ面積が3,000㎡以上であるもの(学校は8,000㎡以上)
    ※特定用途:共同住宅事務所・店舗・百貨店・旅館等

建築物環境衛生管理基準

建築物衛生法で定める管理基準のことです。

具体的には、『建築物環境衛生管理基準』で詳細が定められています。(以下抜粋)

※浮遊粉塵:空気中に舞っている塵・ホコリ等のこと
※ホルムアルデヒド:化学物質の一種で、刺激臭のする無色の気体

  • ねずみの防除

技術上の基準(空気調和設備等の維持管理及び清掃に等に係る技術上の基準)にて、特に発生しやすい箇所は2ヶ月以内ごとに1回点検が求められています。

  • 有害生物の管理

IPMIntegrated Pest Management総合的有害生物管理)という技術を用いて、人の健康リスクだけではなく、環境負荷にも配慮した方法で対策されます。

薬剤やトラップを活用しています。

義務

特定建築物の所有者は、以下の3つの義務を負います。

①建築物概要の届出義務

  • 届出事項:所在場所・延べ面積・構造・建築物衛生管理技術者の氏名等
    厚生労働省が定める事項)
  • 届出先:都道府県知事
  • 届出期限:使用開始から1ヶ月以内

②建築物管理者の選任義務

維持管理の監督者として、建築物環境衛生管理技術者を選任する義務があります。

建築物環境衛生管理技術者は全般的な監督を行うだけではなく、維持管理に関する検査の実施やその評価も行います。

ただし、建物に常駐する必要はありません。

③書類保管義務

建築物環境衛生管理基準に定める点検を行った場合は、その帳簿書類を5年間保管する義務があります。

なお、平面図・断面図・設備配置図等は、永久に保管する義務があります。

廃棄物処理法

産業廃棄物を含めた廃棄物の処理責任や処理基準を明確化した法律です。

以下の3つの義務を定めています。

マニュフェスト制度の遵守

マニュフェスト制度とは、産業廃棄物管理票(マニュフェスト)の処理の方法等を定めたものです。

具体的には、以下について定めています。

  • 規定様式のマニュフェストの交付
  • 返送されたマニュフェストの確認(E票に記載された最終処分場の正誤確認等)
  • マニュフェストの保管(5年間)

排出業者がマニュフェスト違反をした場合、懲役罰金が課されます。

産業廃棄物の区分

一般廃棄物と産業廃棄物を区分して処理することが定められています。

特にPCBやダイオキシンを含む廃棄物等、特別管理産業廃棄物については厳重な処分が求められています。

最終処分状況の確認

最終処分場は以下の3種類があり、排出業者は場所の正誤を確認する必要があります。

  1. 安定型:腐らない産業廃棄物の処分場
    (金属くず・廃プラ・ガラス・陶磁器くず・ゴムくずの5種類)
  2. 管理型:汚水や腐敗ガスが発生するため、一定期間管理する必要のある産業廃棄物の処分場
    (燃え殻・紙くず・動物の死体・糞尿・煤塵等)
  3. 遮断型:分厚いコンクリートの容器に入れ、完全密閉する産業廃棄物の処分場

衛生関連法

健康増進法

急速な高齢化やガンの増加等を踏まえ、健康増進のための一定の義務を定めたものです。

ビルや店舗の管理者は、受動喫煙を防止について、以下の義務が定められています。

  • 原則屋内禁煙とし、喫煙場所を設ける場合は「喫煙専用室」等を設ける
  • 非喫煙場所から喫煙場所方向に0.2m/s以上の空気の流れを確保する
  • 「喫煙専用室」等には、清掃員等の業務上入室が必要な者も含めて20歳未満の者が立ち入り禁止

労働安全衛生法

職場における労働者の安全・健康の確保、快適な職場環境の形成を目的としており、事務所衛生基準規則が定められています。

学校保健安全法

学校における保健管理・安全管理について定めた法律です。

その他

水道法・下水道法・浄化槽法・感染症予防法・環境基本法・廃棄物処理法 等

管理関連法

電気事業法

概要

電気事業のあり方や、事業活動に関する規制について定めた法律。

『電気工作物』の維持・運用を規制しています。

電気工作物とは

電気工作物とは、発電所、変電所、屋内配線、受電設備等の、電気供給に必要な設備のこと。

電気工作物は、以下の3つに分けることができます。

  1. 事業用電気工作物:電気供給事業者が使用する電気工作物
    例)大規模な発電所・変電所
  2. 一般電気工作物:600V以下の低圧電気設備
    例)住宅の照明
  3. 自家用電気工作物:600Vを超える電気設備
    例)ビルや工場等の発電・変電設備

義務

事業用電気工作物の設置者は、電気主任技術者を選任する義務があります。(経済産業省の定め)

電気主任技術者とは、電気主任技術者免状の交付を受けている人を指します.

免状の種類は以下の3種類です。

  1. 第一種電気主任技術者免状:全ての工作物を取扱可
  2. 第二種電気主任技術者免状:建物内の170kV未満・建物外の100kV未満の工作物を取扱可
  3. 第三種電気主任技術者免状:建物内の50kV未満・建物外の25kV未満の工作物を取扱可

消防法

災害の予防・被害の軽減等を目的とした法律です。

自主防火管理に関する規定を定めています。詳細は以下の記事をご参照ください。

警備業法

警備業について必要な規則を定めた法律です。主な概要は以下の通りです。

  • 警備契約をする際は、元請者すべてに対して、契約締結前後に書面交付をする必要がある
  • 警備業者は、都道府県公安委員会の認定を受ける必要がある
    (警備業の請負業者だけではなく、元請け会社も認定が必要)
  • 警備業者は、各営業所ごとに指導教育責任者を任命しなければならない
  • 機械警備受託会社は、異常を検知してから施設まで30分以内(都内25分以内)に到着しなければならない
  • 警備員は、18歳未満の者や派遣社員はなることができない

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