指標一覧
景気の動向を捉えるための景気指標・経済指標としては、以下が代表的なものとして挙げられます。
景気動向指数
景気動向指数(DI・CI)とは、景気の現状把握や将来予測のために、生産・雇用などの分野から景気に敏感な指標を選び、それそれの動きを一本化したものです。
内閣府が毎月公表しています。
採用指数
景気動向指数に採用されている指数は、先行指数・一致系列・遅行系列の3系列に分類されます。
- 先行系列:新規求人数・消費者態度指数・東証株価指数等11指標
- 一致系列:有効求人倍率等10指標
- 遅行系列:完全失業率・消費者物価指数(除く生鮮食品)等9指標
CI
各系列の指標を前月と比較して変化量を合成したものをCI(コンポジット・インデックス)といいます。
景気変動の大きさやテンポを測定するために使用され、CI一致指数が上昇していると、景気拡張局面と判断されます。
DI
各系列の指標のうち、3ヶ月前と比較して上昇した指標の割合を示したものをDI(ディフュージョン・インデックス)といいます。
景気変動の各経済部門への波及度合いを測定するために使用され、DI一致指数が50%を上回っていると景気拡張局面と判断されます。
また、DI一致指数を構成する個別指標ごとに山と谷を設定し、景気転換の判定を行うための指標をヒストリカルDIといいます。
日銀短観
企業動向の把握のため、日銀が行っている調査を日銀短観といいます。
年4回実施され、翌月の初旬に公開されます。
現在の業況と3ヶ月後の業況の予測についてアンケート調査を行い、「良い」「さほど良くない」「悪い」の選択肢の中から回答してもらい、業況判断DIを算出します。
・業況判断DI=(「良い」ー「悪い」)と回答した企業の割合
対象企業は、資本金2,000万円以上の約1万社の民間企業(製造業17業種・非製造業14業種)です。
その他日銀が公表している指標として、マネーストック統計があります。
これは、金融部門から経済全体に供給される通貨の総量を示しており、全預金期間に預けられた預金等を指します。
物価指標
物価指数とは、様々な財・サービスの価格水準が平均的な価格水準と比較して、どの程度変化したか時系列的に測定したものです。代表的な指数は以下の二つです。
- 消費者物価指数:消費者が購入する財・サービスの価格を対象としたもの
総務省が公表しており、政府の経済施作や年金額の改定等に利用されています。
- 企業物価指数:企業間で取引され得る物的商品(サービスは除く)の価格を対象としたもの
日本銀行が公表しています。
雇用関係統計
代表的な雇用関係統計は、以下の二つです。
- 完全失業率:労働人口に占める完全失業者数の割合。総務省が公表しています。
- 有効求人倍率:有効求職者数に占める公共職業安定所で扱った有効求人数の割合。厚生労働省が公表しています。
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